集客で悩むサロンオーナーは多いですが、
その根本原因のほとんどは “集めるべき人が曖昧なまま発信している” ことにあります。
SNS を頑張っても、ホームページを整えても、広告を出しても、狙うべき相手が明確でなければ成果は出ません。
集客とは、「たくさんの人を連れてくること」ではなく、“あなたが本当に届けたい人” が自然と集まる仕組みを作ること。
そしてその第一歩は「誰に来てほしいのか」を言語化することから始まります。
この第6章では、ひとりサロンにとって最も重要な ターゲット設定と集客導線の基礎 を、わかりやすく整理してお伝えしていきます。
集客とは“誰をどう集めるか”を設計すること
サロン経営において、集客は “テクニック” ではなく “設計” です。
- 誰に届けたいのか
- その人は何に悩んでいるのか
- どこで情報を見るのか
- どんな言葉が刺さるのか
- どういう流れなら予約に至るのか
これが明確なサロンは、自然と必要なお客様が集まり続けます。
1. まず「誰に届けたいのか」を決める
① ターゲットは“1人を思い浮かべる”ところから始まる
「30〜40代女性」は広すぎます。
思い浮かべるのは、“たった1人の具体的な人物像”。
例:
- 年齢:38歳
- 家事・育児と仕事の両立
- 肩こり・むくみ・自律神経の乱れ
- リラックスする時間がない
- 家から近いサロンを探している
このレベルで明確にすることが重要。
② ターゲット設定は“排除”ではなく“明確化”
ターゲットを絞るのは “来てほしくない人を排除する” ためではありません。
✔ 投稿内容が統一される
✔ 言葉の選び方が揃う
✔ メニューが刺さる
✔ LPの文章が整う
つまり、「必要な人に必要な言葉を届けるため」 に行うもの。
2. 悩み別の“刺さる言葉”を持つ
人は「自分に関係ある」と思った瞬間に行動します。
そのきっかけになるのが “悩みワード”。
① サロンに多い主な悩みカテゴリー
例:
- 肩こり
- むくみ
- 自律神経の乱れ
- 更年期
- 疲労感
- 頭痛・重だるさ
- 眠れない
- 姿勢・呼吸の乱れ
これらを基準に “刺さる言い回し” を作ります。
② 刺さる言葉の例
- 「仕事終わりの肩が上がらない方へ」
- 「眠れない夜が増えていませんか?」
- 「夕方になると脚がパンパンな方へ」
- 「更年期のゆらぎで気持ちが不安定な日が増えている方へ」
ターゲットは “自分のことだ” と感じて行動します。
3. SNS・LINE・HPの役割を明確にする
集客は 3つのメディアの役割分担 で決まります。
① SNS|興味を持ってもらう場所
SNSは「初回接点をつくる場所」。
特徴:
- ビジュアルで世界観が伝わる
- 悩みへの共感投稿が刺さる
- 短文でスピード感がある
- あなたの人柄が伝わる
SNSだけでは予約は入りません。
SNSはあくまで “興味を持ってもらう場所”。
② LINE|信頼を積み重ねる場所
特徴:
- 深い文章が読まれやすい
- 接触回数を作りやすい
- クローズドな空間で安心感を生む
- 案内・フォローに最適
“信頼づくり” はLINEが最強。
③ ホームページ|予約する場所
HPは “最終判断の場所”。
重要なのは:
- メニューのわかりやすさ
- 写真の統一感
- 施術の流れ
- 料金と比較できる構造
- 予約までの導線
SNS → LINE → HP
この流れが集客の基本動線。
4. メニュー別に“集めるべき人”は変わる
ひとりサロンの落とし穴がここ。
① メニューごとにターゲットが違う
例:
- 自律神経ケア → 忙しい30〜40代女性
- むくみケア → 立ち仕事・デスクワーカー
- 姿勢ケア → 産後・PC作業の女性
- ホルモンケア → 40代以降
だからこそ
メニュー別に刺さる投稿を作る ことが必須。
② メニュー別LPでSEOが一気に強くなる
- 「自律神経ケア サロン 地域名」
- 「むくみ マッサージ 地域名」
- 「更年期 ケア 地域名」
こうしたキーワードで拾えるようになる。
5. 集客は“導線設計”が9割
① 人は感情で動き、導線で行動する
✔ 共感 → SNS
✔ 深い理解 → LINE
✔ 判断 → HP
✔ 行動 → 予約
人の行動は、この順番で動きます。
② 導線は“シンプルであるほど強い”
ひとりサロンに最適な導線は3ステップ。
① SNSで興味
② LINEで信頼
③ HPで予約
複雑な導線は離脱されます。
まとめ|集客は量ではなく“設計”で決まる
この記事で伝えたこと:
- 集客は「誰をどう集めるか」を明確にすること
- ターゲットは“1人”を具体的に描く
- 悩みワードが刺さる投稿が必要
- SNS → LINE → HP の役割分担が重要
- メニュー別に訴求軸を変える
- 導線はシンプルなほど強い
集客は “頑張る” のではなく、
“設計する” ことで成果が変わります。
次章では、
「導線づくり:SNS → LINE → HP → 来店」(第7章)
について詳しく解説していきます。

